私の工夫—手術・処置・手順・30
ヒルシュスプルング病根治手術における器械吻合の工夫
濱田 吉則
1
,
日置 紘士郎
1
Yoshinori HAMADA
1
,
Koshiro HIOKI
1
1関西医科大学第2外科
pp.501
発行日 1997年4月20日
Published Date 1997/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902701
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ヒルシュスプルング病の根治手術術式には,Swenson法,Soave法,Duhamel法などの変法あるいは改良術式が現在広く行われている.われわれはDu-hamel変法の1つで器械吻合を応用したDuhamel-GIA法を行っているので,術式ならびにGIAの使用上の工夫について紹介する.
新生児期を指ブジー,浣腸などの保存治療で管理できる症例は母親に手技を指導後,外来で経過観察としている.しかし腹満,嘔吐,ときに腸炎を来たし,体重増加も不良な症例には適切な時期に人工肛門を造設する.人工肛門を造設する部位はshort segment typeで2期的手術とする場合はS状結腸に,3期的手術とする場合は右側横行結腸に置く.S状結腸より口側に及ぶ症例では全例3期的手術とし,右側横行結腸に置く.人工肛門造設時は術中迅速病理を必ず行い,神経節細胞の有無を確認する.根治手術は体重6kg,生後6か月を原則としている.
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