特集 吻合法—目でみるポイントとコツ
消化管吻合法
器械吻合—胃・空腸および小腸の器械吻合
葛西 洋一
1
,
中西 昌美
1
,
山下 邦康
1
1北海道大学医学部第1外科
pp.861-865
発行日 1983年6月20日
Published Date 1983/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208347
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器械吻合に用いる器械は,当初は切断器型のものであつたが,現在はピストル型のものが開発され,消化管の再建手術に用いられている.
管腔臓器吻合用の器械は,1964年にソ連のKaliniaにより開発され,その後アメリカにおいて改良されたEEAが広く用いられるようになった.EEA(end-to-end anastomosis) Staplerは最初,低位前方切除に使用されたが,その後Ravich,Steichenらにより種々の応用方法が紹介され,あらゆる消化管再建に利用されている.すなわち,end-to-end or end-to-side esophago-jejunostomy,end-to-end colostomy,end-to-end ileocolostomy,gastroeso-phagostomy,Roux-en Y cholecysto-jejunostomyなどの場合に使用されてきたが,多くの場合,吻合部の口側または肛門側に器械の本体を挿入するための切開孔が必要となり繁雑で,これをさらに閉鎖する操作が加わる.
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