Japanese
English
特集 膵瘻の予防・治療のノウハウ
膵性胸水・腹水の病態と治療
Chronic pancreatic ascites and pancreatic pleural effusions
高橋 利幸
1
,
奥芝 知郎
1
,
道家 充
1
,
奥芝 俊一
1
,
加藤 紘之
1
Toshiyuki TAKAHASHI
1
1北海道大学医学部第2外科
キーワード:
膵性腹水
,
膵性胸水
,
慢性膵炎
Keyword:
膵性腹水
,
膵性胸水
,
慢性膵炎
pp.493-497
発行日 1997年4月20日
Published Date 1997/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902697
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慢性膵炎の比較的稀な合併症である膵性胸水・腹水の病態と治療について,自験例の経験を交えて述べた.本症は胸・腹腔穿刺液の性状を調べること,および膵管造影によって内膵液瘻の存在を証明することによって確定診断が得られる,膵の安静と,高カロリー輸液などの保存的治療によって約半数が治癒するといわれるが,病態が遷延した場合,仮性動脈瘤破裂など重篤な合併症を引き起こし,死亡する症例もあることから,保存的治療開始後3〜4週で治癒傾向のみられない場合には,手術のタイミングを逸することなく外科治療が考慮されるべきであろう.
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