Japanese
English
特集 消化器の“前癌病変”と“ハイリスク病変”
膵管内腫瘍・粘液性嚢胞腫瘍
Intraductal tumors and mucinous cystic tumors of the pancreas
高橋 利幸
1
,
道家 充
1
,
奥芝 俊一
1
,
奥芝 知郎
1
,
森田 高行
2
,
藤田 美芳
2
,
宮坂 祐司
2
,
加藤 紘之
1
Toshiyuki TAKAHASHI
1
1北海道大学医学部第2外科
2北海道消化器科病院外科
キーワード:
縮小手術
,
十二指腸温存膵頭部切除術
,
粘液産生膵腫瘍
Keyword:
縮小手術
,
十二指腸温存膵頭部切除術
,
粘液産生膵腫瘍
pp.215-219
発行日 1997年2月20日
Published Date 1997/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902645
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膵管内腫瘍・粘液性嚢胞腫瘍の自験28例の診断,治療および病理学的特徴について述べた.本症の診断にはEUS, ERPが有用であった.また,近年新たに導人された膵管内視鏡,IDUSによる更なる診断能の向上が期待された.外科治療に当たっては機能温存を考慮した術式が適応されるべきであり,自験例に対しては胆道十二指腸温存膵頭部切除などの縮小手術を行い,全例再発なく,良好な結果を得た.本症は膵前癌病変として注目されているが,その病態,浸潤性嚢胞腺癌との相違などにはいまだ不明の点も多く,腫瘍化,癌化とKi-ras点突然変異,p 53過剰発現などに関する分子生物学的解明が今後の重要課題である.
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