カラーグラフ 内視鏡下外科手術の最前線・24
大腸
腹腔鏡補助下右結腸切除術
小西 文雄
1
,
永井 秀雄
1
,
岡田 真樹
1
,
小澤 昭人
1
,
仙波 真吾
1
,
金澤 曉太郎
1
Fumio KONISHI
1
1自治医科大学消化器一般外科
pp.1513-1519
発行日 1996年12月20日
Published Date 1996/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902583
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腹腔鏡補助下の結腸切除術は試みられるようになってからはまだ日が浅く,適応の問題や技術的な面で今後解決されなければならない点が残されている.欧米では低侵襲であるということにより腹腔鏡下結腸切除術が広まりつつあるが1),欧米と本邦では,大腸癌の手術においてリンパ節郭清の範囲が異なることもあり,欧米における腹腔鏡下大腸癌切除手術の術式をそのまま本邦に取り入れることには問題があるかと考えられる.また,大腸癌に対して本術式を施行した症例においてtrocar挿入部位に癌の再発をきたした症例が欧米にて少なからず報告されて問題となっている2).このような問題点もあるが,適応となる症例を適切に選択することにより,本邦においても大腸外科の領域における腹腔鏡下手術は今後発展しうるものと予測される.
本稿では,腹腔鏡補助下右結腸切除術の手術手技および手技上の問題点などを中心に述べる.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.