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特集 外科医のためのペインクリニック
—消化器外科分野—術後疼痛のコントロール—持続イソフルレン吸入とモルヒネ持続硬膜外注入による術後疼痛管理
Postoperative pain relief using continuous isoflurane inhalation and epidural morphine infusion
八木 雅夫
1
,
橋本 哲夫
1
,
宮崎 逸夫
1
Masao YAGI
1
1金沢大学医学部第2外科
キーワード:
イソフルレン持続吸入
,
術後疼痛管理
,
モルヒネ持続硬膜外注入
Keyword:
イソフルレン持続吸入
,
術後疼痛管理
,
モルヒネ持続硬膜外注入
pp.1413-1417
発行日 1996年11月20日
Published Date 1996/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902564
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循環・呼吸系の術前合併症を伴う食道癌手術症例10例に対し,低濃度持続イソフルレン吸入と塩酸モルヒネ持続硬膜外注入による術後疼痛管理を実施した.イソフルレンの吸入濃度は0.3〜0.5%,塩酸モルヒネの投与量は20mg/3days,平均投与期間は6日間であった.長時間の臥床に対する理学療法を併用したが,他の鎮痛剤や鎮静剤は必要とせず,不穏状態や患者からの苦痛の訴えもなく,吸入中止後24時間以内に人工呼吸器からの離脱が可能であった.したがって,本法は長期の循環・呼吸管理を要する食道癌手術症例の術後の疼痛を効果的に緩和させ,精神的ならびに循環系への負荷の軽減に有用であると考えられた.
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