特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅲ.注意すべき状態の術前患者管理
低栄養の患者
平山 克
1
1平鹿総合病院外科
pp.396-398
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902532
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はじめに
手術の対象となる疾患で代謝栄養管理を必要としない疾患はほとんどないが,中でも外科系疾患,とくに進行癌に代表される消化器疾患を有する症例は,程度の差はあれ栄養障害を伴っている場合が多く,代謝栄養管理の持つ意義は重要である.
栄養状態が,手術に伴う創傷の治癒機転のみならず,感染に対する生体の防御能力など免疫能とも密接に関連していることはよく知られている1).したがって,栄養状態が不良な症例において術後合併症が好発することは当然ともいえる.
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