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特集 胃癌治療のup-to-date—機能温存手術と縮小手術
縮小手術
早期胃癌症例に対する噴門側切除術
Proximal gastrectomy for patients with early gastric cancer
稲田 高男
1
,
尾形 佳郎
1
,
奥村 拓也
1
,
村野 武志
1
,
長谷川 誠司
1
,
清水 秀昭
1
Takao INADA
1
1栃木県立がんセンター外科
キーワード:
噴門側胃切除
,
早期胃癌
Keyword:
噴門側胃切除
,
早期胃癌
pp.1291-1294
発行日 1996年10月20日
Published Date 1996/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902420
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胃癌診断技術,特に内視鏡検査の進歩により,胃上部早期癌症例の増加がみられ,噴門側切除の必要性が増した.従来,この術式の最大の欠点は,術後の逆流性食道炎であった.われわれは,早期胃癌症例に噴門側切除,空腸間置を行い,満足すべき成績を得ている.現時点での絶対適応は,術前深達度診断M,分化型腺癌症例としている.
術式のポイントは,①胃切除範囲は1/2以下とする,②リンパ節郭清範囲はD1〜D1+αとする,③15〜20cmの空腸を食道・残胃間に間置する.④幽門形成術は付加しない.この術式による噴門側切除によって逆流性食道炎は認められず,良好な成績を得ている.
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