Japanese
English
特集 肝炎・肝硬変患者の消化器外科手術
食道癌手術
Esophagectomy for carcinoma in patients with hepatitis and liver cirrhosis
米川 甫
1
,
島 伸吾
2
,
吉住 豊
3
,
杉浦 芳章
3
Hajime YONEKAWA
1
1国立大蔵病院外科
2国立東京第2病院外科
3防衛医科大学校第2外科
キーワード:
食道癌
,
肝炎
,
肝硬変
,
術前術後管理
,
食道癌手術
Keyword:
食道癌
,
肝炎
,
肝硬変
,
術前術後管理
,
食道癌手術
pp.283-288
発行日 1996年3月20日
Published Date 1996/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902229
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食道癌患者のうち肝炎・肝硬変を併存する頻度は約8%であった.肝炎ではGOT,GPTが100単位以下となるのを待って標準的な手術を施行する.肝硬変ではChild Cの症例,根治度C0になると予測される症例は手術適応でない.肝硬変患者の手術では縦隔の結合織を細かく結紮することが後出血と多量の胸水漏出の予防に重要である.胸管は可能であれば温存するほうがよい.肝予備力の低い症例で胸管を結紮した場合は再建術を2期的に行うのが安全である.術後は胸腔ドレーンから多量の排液が続くので,循環系のモニターのもとアルブミンなどを指標に新鮮凍結血漿の投与が必須となる.術前後の栄養は経管が望ましいが電解質,血糖の管理がきわめて重要である.
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