Japanese
English
特集 甲状腺外科の新しい展開
甲状腺進行癌における隣接臓器合併切除
Combined resection of surrounding organs in advanced thyroid cancer
中尾 量保
1
,
黒住 和史
1
,
仲原 正明
1
,
萩野 信夫
1
Kazuyasu NAKAO
1
1大阪警察病院外科
キーワード:
甲状腺癌
,
進行癌
,
臓器合併切除
,
気管切除
Keyword:
甲状腺癌
,
進行癌
,
臓器合併切除
,
気管切除
pp.179-184
発行日 1996年2月20日
Published Date 1996/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902209
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甲状腺進行癌,とくに分化癌の局所進展においては,浸潤臓器の合併切除を要することが稀ではない.しかし,一般に分化癌の予後は良好であるので,他臓器浸潤といえども合併切除を施行する際には,局所根治性を得ると同時にQOL(quality of life)を良好に保つ配慮が重要である.甲状腺癌において合併切除を要する重要臓器は,気管,食道,血管(総頸動脈,内頸静脈)などである.これらの臓器を合併切除するにあたっての基本的な考え方,方法などについて述べた.また,QOLの面からみて可及的に温存すべき臓器は上皮小体,反回神経,喉頭などであり,今後はこれら臓器を温存できない場合の移植や再建についても考慮する必要があると思われた.
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