イラストレイテッドセミナー・22
はじめての胃全摘術 Lesson 2
篠原 尚
1
1京都大学第2外科
pp.77-82
発行日 1996年1月20日
Published Date 1996/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902193
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14.肝を挙上し“まんなかの”鉤をかける.小網の右上に小切開を加え,そこから大ケリー鉗子を入れてガイドしつつ,肝外側区域付着部に沿って小網を電気メスで切開する.食道に達したらその前面を横断し,さらに脾上極を少し廻り込むくらいまで後腹膜を切開しておく.食道を越えるとほとんど垂直に降りていくような感じになる.食道までは2枚,それ以降は1枚の膜である.食道前面では横隔膜漿膜移行部の手前0.5〜1.0cmのところを横断する.あとで吻合部の覆いとしてこの漿膜を利用するためである.前立ちは右手に腸ベラを持ち食道前面に被さる肝外側区域を圧排,左手で脾(腸が挙上していることもある)を下方に圧排して視野をつくる.
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