私の工夫—手術・処置・手順・16
膵頭十二指腸切除再建時の有茎大網弁による膵腸吻合部と剥離血管系との分離
山藤 和夫
1
,
戸倉 康之
1
Kazuo YAMAFUJI
1
,
Yasuyuki TOKURA
1
1浦和市立病院外科
pp.1608
発行日 1995年12月20日
Published Date 1995/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902164
- 有料閲覧
- 文献概要
膵頭十二指腸切除後の膵腸吻合部の縫合不全は未だ完全には防止しえず,われわれの施設でも軽度の膵液漏も含めると約20%の発生率である.膵頭十二指腸切除後の膵腸吻合部は,総肝動脈などの剥離露出された血管系のすぐ近傍腹側に位置するため,縫合不全が起こるとこれらの血管系は漏出した膵液に曝される危険が大きい.
そこでわれわれは,膵頭十二指腸切除再建時に有茎大網弁を用いて膵腸吻合部と剥離露出された血管系とを分離する方法を行っているので紹介する.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.