特集 術後1週間の患者管理
Ⅴ.術後管理に必要な基礎的知識
真菌感染症対策
品川 長夫
1
,
武田 佳秀
1
,
大久保 憲
2
1名古屋市厚生院附属病院外科
2NTT東海総合病院外科
pp.422-423
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902119
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Aspergillus,Cryptococcus,Mucorなど本来自然界にいる真菌は,主に気道を介して生体内に入るため肺に始まる感染を起こすのが普通である.一方,Candidaは大腸菌や緑膿菌などと同様に腸管内で高頻度に常在する菌である.このため,生体側の低抗力が低下すると,細菌による日和見感染と同様な仕組みでCandidaによる内因性感染が起こりやすくなる.Compromised hostに対しても大きな手術侵襲を加える場合が多くなっているが,生体防御機構が低下したこのような症例では真菌感染にも注意しなければならない.
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