特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅱ.特殊な病態の術前患者管理
7.感染症
真菌感染症
伊藤 史人
1
,
世古口 務
1
,
山本 敏雄
1
,
中村 菊洋
1
,
下村 誠
1
,
高木 馨子
1
,
稲守 重治
1
1市立伊勢総合病院外科
pp.381-382
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902526
- 有料閲覧
- 文献概要
はじめに
本来真菌は皮膚や消化管に常在するフローラでありヒトに対する病原性は低く,これが感染症として臨床的に発現するには宿主の免疫能低下や,抗生剤による常在菌叢の破壊などの要因が存在する必要がある.近年深在性真菌感染症に遭遇する機会は増加しているが,このほとんどはカンジダによるものである.本稿では術前どのような患者をカンジダ感染のハイリスクグループとして注意すべきか,またカンジダ血症が疑われる患者に対してなすべき検査,治療につき述べる.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.