Japanese
English
臨床報告
腹腔内遊離ガス像を呈した小腸腸管嚢腫様気腫の1例
A case report of pneumatosis cystoides intestinalis associated with free air in the abdominal cavity
五明 良仁
1
,
坂本 秀夫
1
,
川角 博規
1
,
万木 英一
1
,
阿部 重郎
1
,
西川 睦彦
2
Yoshihito GOMYO
1
1済生会江津総合病院外科
2西川胃腸科内科医院
キーワード:
腸管嚢腫様気腫
,
腹腔内遊離ガス像
,
酸素吸入療法
Keyword:
腸管嚢腫様気腫
,
腹腔内遊離ガス像
,
酸素吸入療法
pp.1485-1488
発行日 1994年11月20日
Published Date 1994/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901721
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はじめに
腸管嚢腫様気腫Pneumatosis cystoides intes-tinalis(PCI)は比較的まれな良性の疾患であるが,急激な腹痛と腹腔内遊離ガス像を呈し緊急手術の対象となることもある1,2).その発生原因は不明であるが,近年,有機溶剤のトリクロロエチレン(trichloroethylene;TCE)の慢性暴露と関連した報告が散見されている3,4).また,治療法として酸素吸入療法が施行され,効果が得られている5,6).
今回われわれは,有機溶剤の使用歴があったが,腹痛と腹腔内遊離ガス像から消化管穿孔を疑って開腹し,小腸のPCIと診断,術後酸素吸入療法を施行し軽快した1例を経験したので報告する.
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