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特集 自動吻合器・縫合器を使いこなす
〈エディトリアル〉器械吻合の歴史と進歩と問題点
Editorial-History,progress and problem of stapling surgery 1994 in Japan
中山 隆市
1
1平塚市民病院外科
キーワード:
器械吻合
,
自動吻合器・縫合器
,
stapling surgery
,
non-stapling devices
,
double stapling technique(DST)
Keyword:
器械吻合
,
自動吻合器・縫合器
,
stapling surgery
,
non-stapling devices
,
double stapling technique(DST)
pp.1223-1231
発行日 1994年10月20日
Published Date 1994/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901640
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今日,臨床外科にて評価の確立した器械吻合の歴史を3期に分けると,まず1910年,アメリカのHalstedは12世紀来の叡智を集約しBulkhead anastomosisの理論を実験し,1924年,ハンガリアのPetzはドイツ製,銀のB型ステイプルにて胃腸縫合器を実用化した.第2の進歩は,1954年,ソ連における一連の縫合器械開発で,これらはRavitchによりアメリカにわたり改良され,10年後,臨床に適用された.第3期は,1958年,峯の画期的な2段階式環状吻合器の開発で,これはソ連にて1960年,Suture Gunとして簡略化され,1972年,筆者は彎曲型吻合器を開発した.1979年,EEA,GIAの本邦紹介を契機に次第に普及し,その評価は1990年,腹腔鏡下手術の導入とともに必須のものとなりつつある.患者のQOL向上のため,保険適用上の制約はあるが,今後,適用手術の拡大とステイプルの改良に一層の成果を期待したい.
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