Japanese
English
特集 スキルス胃癌の診断と治療
診断医からみたスキルス胃癌の早期像
Early features of scirrhous carcinoma of the stomach in the eyes of clinicians
西澤 護
1
,
細井 董三
1
,
岡田 利邦
1
,
志賀 俊明
1
,
大倉 康男
1
,
北野 伸浩
1
,
松下 郁雄
1
,
長浜 隆司
1
,
仲谷 弘明
1
,
工藤 卓也
1
,
大村 秀俊
1
,
渡辺 明
1
Mamoru NISHIZAWA
1
1東京都がん検診センター
キーワード:
スキルス胃癌
,
linitis plastica型胃癌
,
Borrmann 4型胃癌
,
胃底腺領域の癌
Keyword:
スキルス胃癌
,
linitis plastica型胃癌
,
Borrmann 4型胃癌
,
胃底腺領域の癌
pp.1505-1511
発行日 1993年12月20日
Published Date 1993/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901432
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
いわゆるスキルス胃癌,すなわちlinitis plastica型胃癌(以下,LP)の早期発見のためには,つぎの2つに分けて考えたほうがよい.①比較的診断しやすいPre-LPを少しでも多く発見すること.そのためには,胃体部大彎を中心に,ひだの多い胃底腺領域を広く観察することである.X線では,大彎を中心として前後壁を十分に伸展させたバリウムの付着のよい左側臥位の二重造影像を撮ること,軽く圧迫を加えた前壁二重造影像を撮ること,などが有用な方法である.②胃底腺領域の小さな集中像のない,あるいは軽度のIIc病変を探し出すこと.内視鏡で軽度の褪色,うすい白苔,白斑,発赤斑,軽度のひだのやせなど,胃体部を中心とした注意深い観察が必要である.特に大彎後壁よりは,しばしば盲点となる.女性,とくに50歳未満の女性に多いことにも注意.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.