Japanese
English
臨床報告
外歯瘻による顔面の難治性感染腫瘤の3例
3 cases of refractory infected facial mass due to dentocutaneous fistula
栗原 卓也
1
,
井上 健夫
2
,
藤野 豊美
2
,
中嶋 英雄
2
,
金子 剛
2
Takuya KURIHARA
1
1慶應義塾大学医学部形成外科
2埼玉医科大学総合医療センター形成外科
キーワード:
外歯瘻
,
顔面腫瘤
Keyword:
外歯瘻
,
顔面腫瘤
pp.1473-1477
発行日 1993年11月20日
Published Date 1993/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901428
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はじめに
粉瘤などの顔面小腫瘤の治療は,一般外科臨床における外来小手術の代表的なものである.近年の形成外科の普及により,顔面部の腫瘤の手術に当たっては,整容的観点からその治療を形成外科に依頼される外科医も多い.その中で,歯瘻の存在が念頭にないがゆえに,治療に難渋する症例がある.本稿では外歯瘻の診療上の問題点や注意点を中心に報告する.
外歯瘻は齲蝕の進行や不十分な根管治療によって生じた根尖病巣や埋伏歯の感染による顎骨内の慢性化膿性炎が顔面皮膚に瘻孔を形成するもので,口腔内に瘻孔が開口する場合は内歯瘻とされる(図1)
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