特集 Dos & Don'ts外来の小外科
Ⅸ.その他
3.妊婦の虫垂炎
伊藤 博之
1
1聖路加国際病院産婦人科
pp.304-305
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901405
- 有料閲覧
- 文献概要
妊婦の急性腹症のなかで,急性虫垂炎は最もしばしば遭遇する疾患の1つである.その特徴としては,①妊娠に付随する生理的変化(つわり症状,白血球増多,微熱,虫垂の位置移動1)(図1))により診断が難しい,②妊婦なるがゆえに使用薬剤の制限や手術へのためらいにより治療が遅れがちとなる,③増大する妊娠子宮により虫垂炎の限局化が起こりにくく,穿孔性腹膜炎を併発しやすい,などである.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.