特集 Dos & Don'ts外来の小外科
Ⅷ.乳幼児の外来外科疾患
2.臍炎
難波 貞夫
1
1総合太田病院小児外科
pp.274-275
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901394
- 有料閲覧
- 文献概要
外来受診時期は,産科を退院後,数日あるいは数週たってからが多く,臍帯が脱落してから臍部に膿様分泌物や出血が続くと訴えて受診してくる.軽度の炎症が持続することによって生ずるとされる肉芽組織,いわゆる臍肉芽腫(umbilical granuloma)を認めることが多い.臍部の炎症は腹壁膿瘍,肝膿瘍,敗血症へと進展しうるし,そのほかに,もう少し高年齢児にみられる持続する分泌物を主徴とする臍形成時の遺残器官である臍腸管開存症や,尿膜管瘻を原因とする臍炎があるので注意を要する(図1,2,3).
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.