特集 小外科・外来処置マニュアル
Ⅸ.乳幼児の外来外科疾患
120.臍炎
松藤 凡
1
Hiroshi MATSUFUJI
1
1聖路加国際病院小児外科
pp.357-359
発行日 2004年10月22日
Published Date 2004/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100896
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臍帯の処置
臍帯は出生後約1週間で乾燥脱落し,その断端は生後2週までには上皮で覆われる.まず,臍帯の処置について述べる.出生時に血液などの付着物をアルコールでぬぐいさり,臍皮膚から数cmの部位にプラスチッククランプをかけ,臍帯を切断する.多くの施設では12時間後に残存臍帯のさらに皮膚寄りの部位を絹糸で結紮している.付着した臍帯はアルコール,フラセチンパウダーやサリチル酸亜鉛化澱粉などを塗布して清潔を保ち乾燥脱落せしめる.当院では退院後も70%アルコールによる消毒を臍帯が乾燥脱落するまで続けるように指導している.出生後の処置が徹底されてからは入院中の臍炎の発症率は1%以下まで激減した.
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