Japanese
English
臨床研究
MRI,CTによる直腸癌の進行度診断
Diagnostic value of magnetic resonance imaging and computed tomography for the rectal cancer
青野 景也
1
,
蜂須賀 喜多男
1
,
山口 晃弘
1
,
磯谷 正敏
1
,
近藤 真治
1
,
新美 教弘
1
Keiya AONO
1
1大垣市民病院外科
pp.1231-1235
発行日 1992年9月20日
Published Date 1992/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900893
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はじめに
近年,食生活の欧米化とともに直腸癌の発生頻度が場加している.癌の根治性を追求するあまり拡大郭清の傾向があったが,これは同時に排尿障害,性機能障害等の機能障害をきたす結果となった.このような反省に立って,現在は機能温存手術に強い関心がもたれている.最大限の機能を温存し,しかも十分な根治性を得るために術前に正確な進行度診断を行うことが必要となってきた.
われわれは1983年からCTを用いて直腸癌の進行度診断を行っているが,最近ではMRIを併用して壁深達度,リンパ節転移,他臓器浸潤を診断している.MRIはその特性として,組織のコントラストがよい,骨や空気によるartifactがない,任意の断面が得られるなどの点により,複雑な立体構造を有する骨盤内臓器の画像診断には有用な手段と考えられる.今回,MRI, CTの両者を用いて直腸癌のstageの診断を試みたので,その成績について報告する.
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