Japanese
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特集 腫瘍マーカーの理論と実際
乳癌の腫瘍マーカー
Tumor marker in breast cancer
鈴木 眞一
1
,
阿部 力哉
1
Shinichi SUZUKI
1
,
Rikiya ABE
1
1福島県立医科大学第2外科
pp.589-596
発行日 1992年5月20日
Published Date 1992/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900790
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最近のモノクローナル抗体作製の進歩によって多数の腫瘍マーカーが測定されるようになった.乳癌の診断におけるスクリーニングやモニタリングマーカーになりうるかを検討する目的で,自験例を用いCEA,CA15-3,TPA,NCC-ST−439,SLX,IAP,BCA225,Laminin,IV型collagen,P lll NPの10種類のマーカーの陽性率を比較検討した.基本的にはCEA,CA15-3,TPA,NCC-ST−439の4種類を,更に転移部位別には各々の特性を生かしたマーカーを使用するべきであり,先の4つの組み合わせ診断率は原発40.5%,再発88.5%であった.これらのマーカーは各々再発の早期発見や治療効果判定および癌の進行などのモニタリングマーカーに有用であり,その実例も呈示した.
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