Japanese
English
特集 腫瘍マーカーの理論と実際
肺癌の腫瘍マーカー
The role of tumor makers in lung cancer
横井 香平
1
,
宮沢 直人
1
,
森 清志
1
,
斉藤 芳国
1
,
富永 慶晤
1
Kohei YOKOI
1
1栃木県立がんセンター呼吸器科
pp.597-603
発行日 1992年5月20日
Published Date 1992/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900791
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1986年9月〜1991年11月までの肺癌切除例162例の各種腫瘍マーカー(CEA,SCC,SLX,TPA,NSE,CA 19-9,CA125,NCC-ST−439)の測定結果と,現在までに報告されたこれらマーカーの結果とを比較検討した.CEA,TPAは組織型スペクトルも広く,病期にも比較的無関係に高い陽性率を示した.SCCは扁平上皮癌に特異性があり,扁平上皮癌例では1,II期でも陽性率は高かった.その他のマーカーは一般に病期の進行とともに陽性率が上昇した.また,組織型特異性のあるマーカーとしては小細胞癌に対するNSEがあり,SLX,CA 19-9は腺癌に比較的陽性率が高かった.本稿ではこれらの結果を踏まえて,腫瘍マーカーの臨床的役割について考察した.
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