Japanese
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手術手技
肺癌に対する右肺上葉切除・気管分岐部領域拡大楔状切除の手技
Right upper lobe lobectomy of carcinoma of right lung with extended wedge resection and reconstruction of carina
高木 巌
1
Iwao TAKAGI
1
1愛知県がんセンター病院胸部外科部
pp.409-412
発行日 1992年3月20日
Published Date 1992/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900765
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はじめに
肺癌の中で気管分岐部に最も浸潤しやすい位置にあるのは右上葉原発の肺癌である.これら気管分岐部に浸潤した右上葉原発の肺癌に対する切除再建術式は,右肺上葉・気管分岐部切除後にBar-clay型1)や2連銃型2)の分岐部再建が主に行われてきたが,手術成績は不良3,4)であった.その主な原因は,これらの手術により吻合部に生ずる緊張の発生と血行の低下と考えられている5).
著者は,気管分岐部を健常部に一部連続した状態で残すよう襖状に切除し,この健常部を利用して分岐部再建を行うことにより,これらの問題点を除去し安全で確実な術式とする試みを行った.本法を実施した2症例の手術手技と臨床経過を報告し,本術式の利点と問題点につき考察した.
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