Japanese
English
特集 再手術の適応と術式
術後胆管狭窄
Postoperative bile duct strictures : Surgical treatment
田中 淳一
1
,
梅澤 昭子
,
小山 研二
Jun-ichi TANAKA
1
1秋田大学医学部第1外科
pp.345-351
発行日 1992年3月20日
Published Date 1992/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900755
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術後胆管狭窄は偶発的胆管損傷,あるいは技術的失敗が原因で発症する.その症状は主に黄疸と繰り返す胆管炎で,胆管壁の慢性炎症と瘢痕形成が認められる.病悩期間が長いもの,合併症を有するもの,手術回数の多いもの,また肝門部に近い狭窄ほど手術が困難で予後不良例が多い.治療の基本は観血的または非観血的に胆道と消化管を交通させることである.一般にPTCによる閉塞部位の確認とPTBDを先行させる.その後に,可能性のある症例なら経皮的あるいは内視鏡的胆道拡張術を試み,不可能なら胆管空腸吻合術など再手術が行われる.胆汁性肝硬変,門脈圧亢進症など高度のリスクを伴う症例はその合併症の治療とともに,可及的非観血的治療法を選択する.
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