特集 術前・術後管理 '91
G.術式別の術後管理
骨盤内臓器全摘術
山田 一隆
1
,
島津 久明
1
1鹿児島大学医学部第1外科
pp.176-178
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900608
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■問題点の解説■
骨盤内臓器全摘術は直腸癌が膀胱や前立腺に浸潤した症例,あるいは骨盤内局所再発を来した症例などに主に行われる.この手術では骨盤内臓器とともにリンパ節や内腸骨血管が一塊として切除されるため,以下のような特徴が認められる.すなわち,①骨盤腔に大きな死腔ができ,②尿路再建を必要とし,③比較的多量の出血がみられることなどである.これらを考慮した術後管理が重要となるが,さらに患者にしばしば大きな精神的負担を与えるので,術前から術式の説明やstomasite markingなど,術後のquality of lifeに対する配慮も必要である.
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