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特集 乳房温存療法の実践
乳房温存手術例における乳癌進展形式
Pattern of extension of breast cancer in segmental mastectomy cases
妹尾 亘明
1
,
太田 喜久子
2
,
伊波 茂道
1
,
園尾 博司
2
Tsuneaki SENOO
1
1倉敷市成人病センター外科
2川崎医科大学内分泌外科
pp.281-288
発行日 1991年3月20日
Published Date 1991/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900388
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40例の乳房温存縮小手術例における原発乳癌巣および隣接,周囲病変の病理形態所見と癌進展範囲の関連を検索した.癌が広域に進展しやすい傾向を示す形態的所見は,①原発癌巣が非浸潤癌,ことに単位癌巣の構成が散在性,②浸潤型原発癌巣では構成単位癌巣が非浸潤癌巣で占められる割合が多いほど広域に進展しやすい,③構成単位非浸潤型癌巣の組織型が面疱癌あるいは壊死を伴う類似癌では広域に進展し,その頻度が最も高い,④非浸潤型癌巣は原発癌が乳頭腺管癌の場合に最も随伴しやすい,⑤原発癌巣周囲の乳頭腫症と腺症の合併する高度増殖型乳腺症病変は非浸潤型筋状および充実癌の広域進展への関係を推定させるなどである.原発癌巣の構成単位非浸潤型癌巣所見は乳腺切除範囲決定に有用である.
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