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特集 外科医の触診
乳房における視・触診のポイントとコツ
Points of palpation for diagnosis of breast diseases
妹尾 亘明
1
Tsuneaki SENOO
1
1川崎医科大学内分泌外科
pp.1067-1073
発行日 1987年6月20日
Published Date 1987/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209747
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初心者の触診で最も多い誤診は正常乳腺実質を腫瘤または硬結と誤認し,それをさらに良性・悪性鑑別しようとするから診断の困難さを訴える.まず腫瘤とは何か,硬結とは何か,ことに誤認しやすい加齢による正常脂肪化乳腺表面顆粒とは何かを認識する事が,触診法であまり解説されていない.触診には圧が最も大切であり,この正しい圧による触診を解説しコツをのべる.まず初心者は腫瘤を正しく把握することから始め,ついで癌その他との鑑別所見を修得すれば容易である.ここでは後者を省略し,腫瘤を正常と正しく鑑別できれば,腫瘤の良・悪性鑑別所見をとりあげなくても,視診と組合せ乳癌を疑診できるコツも解説し,視診についても述べる.
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