Japanese
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特集 急性腹症の近辺—他科からのアドバイス
救急部門での急性腹症への対応
Acute abdomen in emergency department;Differential diagnosis
上田 守三
1
,
猪口 貞樹
1
,
池田 正見
1
,
大河原 明美
1
,
田島 知郎
2
Morikazu UEDA
1
1東海大学医学部救急医学
2東海大学医学部第2外科
pp.151-157
発行日 1991年2月20日
Published Date 1991/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900369
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急性腹症は,短時間に治療方針を決定し治療を進めていかなければならない腹部急性疾患群と考えられる.最近の器機の開発に伴って診断技術の進歩はめざましく,救急外来においてもそれらが日常使用されている.しかし,急性腹症の病因を究明し,早期に治療を進めることが困難な症例も多い.そこで,救急外来を受診した患者(13,905例)のうち腹痛を主訴とした患者(1,195例)の初診時診断,緊急入院(413例),緊急手術率,退院時診断を検討し,患者の動態および腹痛に対する対応の良否について述べた.さらに,合併症(特に意識障害)を伴った患者の対応について言及した.急性腹症に対しては,画像診断のみでなく,患者の病歴,臨床所見,経過観察が大切であることが確認された.
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