Japanese
English
特集 外科医のための整形外科
鎖骨骨折と肋骨骨折
Fractures of the clavicle and rib
小川 清久
1
Kiyohisa OGAWA
1
1慶應義塾大学医学部整形外科
pp.809-815
発行日 1990年7月20日
Published Date 1990/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900131
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
鎖骨骨折は頻度が高く,若年者に好発する.介達外力により発生するものが多く,80%以上は骨幹部に生じる.骨癒合能力が高いので保存的治療が原則であるが,外側骨折II型は観血的整復固定を要する.また開放骨折と神経血管束損傷の合併例は緊急に観血的治療を要するので,速やかに整形外科医と連携をとるべきである.
肋骨骨折は,外力により発生するものが多いが,自家筋力による骨折や疲労骨折もしばしば見られる.外力による骨折では血・気胸など合併損傷が多い.保存的治療が原則で,骨癒合を得ることもさることながら,胸郭の運動不全による無気肺・肺炎の予防が主目的となり,十分な鎮痛と生活指導が必要である.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.