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特集 腹部血管病変の診療
腎動脈狭窄
Renal artery stenosis and renovasculal hypertension
松本 昭彦
1
Akihiko MATSUMOTO
1
1横浜市立大学医学部第1外科
pp.591-597
発行日 1990年5月20日
Published Date 1990/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900095
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腎血管性高血圧症は腎の阻血によって起こることがGoldblattによって実験的に証明されたが,その後の研究で高血圧発症のメカニズムとしてレニン・アンジオテンシン系によるものであることが解明された.
腎の阻血を起こす原因としては,線維筋性肥厚や動脈硬化による腎動脈狭窄,腎動脈瘤などが主なものである.わが国では線維筋性肥厚が最も多いが,動脈硬化も次第に増加する傾向にある.治療は外科手術が主になるが,バイパス術や血栓内膜摘除術が行われる.90%前後の降圧効果が認められる.最近,PTRAが行われるようになって来たが,その適応は慎重に決定されるべきである.診断は腎動脈造影と血漿レニン活性値を中心にして総合的に決められる.
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