病院めぐり
青森市民病院外科
豊木 嘉一
1
1青森市民病院外科
pp.586
発行日 2024年5月20日
Published Date 2024/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214538
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当院は青森県の県庁所在地である青森市の中央(北にむつ湾を望み,南に八甲田山系がそびえる風光明媚なところ)に位置した許可ベッド数459床の地域中核病院です.救急の最前線で駆け込みの急患から高度な専門治療までを担っています.また,地域医療支援病院,災害拠点病院,青森県がん診療連携推進病院,基幹型臨床研修指定病院,日本外科学会や日本消化器外科学会など各種学会の認定施設となっています.当院の歴史は古く,1928年に東青病院医療所(医療組合病院)として診療を開始しました.1931年には総合病院となり,1958年になると青森市に移管され青森市民病院が発足しました.外科は1931年から診療を開始し,今年で93年目となります.
現在の外科スタッフは院長を含めて9名で,甲状腺外科,乳腺外科,上部消化管外科,下部消化管外科,肝胆膵外科,腹壁外科(ヘルニア)の診療を行っています.定期手術に加え,救急外来からの緊急手術症例にも対応しています.2023年度の手術症例数は569件でした.主な手術内容は(カッコ内は鏡視下手術症例),胃切除51例(14例),胆摘62例(54例)膵切除30例(3例),肝切除15例(4例),直腸切除38例(28例),結腸切除52例(46例),乳腺手術61例,ヘルニア手術99例(6例)です.鏡視下手術の割合が年々増加傾向で,下部消化管手術においては8割を超え,9割に迫っています.膵切除,肝切除も鏡視下手術の割合が増えてきています.最近は地域の肛門科の先生方のリタイヤなどもあり,肛門疾患の症例が増加しています.また,県内に腫瘍内科医が不足しており当科での外来がん化学療法患者も増加傾向にあります.
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