Japanese
English
臨床報告
骨盤内臓器変位をきたした高度直腸排便障害の1例
A case of displacement of pelvic organs due to severe dyschezia
日高 卓
1
,
河原 秀次郎
1
,
李 鹿璐
1
,
河合 裕成
1
,
松本 倫
1
,
小村 伸朗
1
Hidejiro KAWAHARA
1
1国立病院機構西埼玉中央病院外科
キーワード:
巨大直腸
,
慢性便秘
,
排便障害
,
人工肛門造設
Keyword:
巨大直腸
,
慢性便秘
,
排便障害
,
人工肛門造設
pp.1113-1116
発行日 2022年9月20日
Published Date 2022/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213836
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要旨
症例は22歳,女性.15歳頃より慢性便秘症のため市販の刺激性下剤を毎日服用していた.20歳頃より多種多量の下剤を内服しても十分な排便効果が得られず,排便困難が続いたため,精査加療目的で他院より紹介された.腹部CT検査では,直腸が高度に拡張し,その上縁は肝下面近傍にまで達していた.また,直腸は小骨盤内を占拠するほどに拡張し,膀胱および子宮の位置が変位していた.全結腸が多量の固形便によって拡張し,直腸内の固形便は摘便しないと排泄できない状況であったため,本人の十分な同意を得て腹腔鏡下結腸全摘術+回腸人工肛門造設術を施行した.術後CT検査では,膀胱および子宮は生理的位置に戻っていた.
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