Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下に整復手術を行ったISR術後の再建腸管脱の1例
A case of colonic prolapse after intersphincteric resection successfully treated by laparoscopic surgery
小泉 範明
1
,
松本 辰也
1
,
荻野 真平
1
,
鎌田 陽介
1
,
藤木 博
1
,
阪倉 長平
1
Noriaki KOIZUMI
1
1明石市立市民病院外科
キーワード:
ISR
,
腸管脱
,
腹腔鏡手術
Keyword:
ISR
,
腸管脱
,
腹腔鏡手術
pp.617-620
発行日 2022年5月20日
Published Date 2022/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213724
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要旨
症例は76歳,女性.他院で直腸癌に対して腹腔鏡下括約筋間直腸切除術(ISR)を施行され,その7か月後に排便時の脱出感を自覚したため,当院を紹介受診された.腸管脱の診断で腹腔鏡下固定術を施行.腹腔内癒着はごく軽度で,再建腸管周囲を十分に肛門側まで剝離し,再建腸管を吊り上げてその腸間膜を仙骨前面にタッキングして固定した.メッシュは用いなかった.術後経過は良好で3日目に軽快退院となった.術後QOLは改善し,術後1年以上再発なく経過している.直腸脱に対する腹腔鏡下直腸固定術は再発率が低いとされており,これまで経会陰的手術の報告のみであったISR術後の腸管脱に対しても,腹腔鏡手術は有用な治療法の1つと考えられた.
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