Japanese
English
臨床報告
魚骨が原因と考えられたS状結腸膀胱瘻の1例
A case of a colovesical fistula caused by an ingested fish bone
一宮 佑輔
1
,
西田 洋児
1
,
山本 大輔
1
,
﨑村 祐介
1
,
角谷 慎一
1
,
伴登 宏行
1
Yusuke IKKU
1
1石川県立中央病院消化器外科
キーワード:
魚骨
,
結腸膀胱瘻
,
腹腔鏡
Keyword:
魚骨
,
結腸膀胱瘻
,
腹腔鏡
pp.1436-1440
発行日 2021年11月20日
Published Date 2021/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213547
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要旨
症例は77歳,男性.血尿を主訴に当院泌尿器科を受診した.精査の結果,S状結腸膀胱瘻が疑われたため当科紹介となった.腹部CT検査ではS状結腸に多発する憩室と膀胱内にairを認め,膀胱鏡検査で食物残渣と考えられる異物を認めた.S状結腸膀胱瘻と診断し,腹腔鏡下直腸前方切除術を施行した.手術所見ではS状結腸憩室から15mmの魚骨が膀胱壁に迷入,貫通していた.この魚骨が原因でS状結腸膀胱瘻を生じたと考えられた.魚骨先端が消化管壁を穿通し膀胱壁に刺入して腸管膀胱瘻に至ることはきわめて稀である.魚骨を原因とするS状結腸膀胱瘻に対し腹腔鏡下手術を施行し,良好な結果を得た1例を経験したため報告する.
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