特集 外科医のための—悪性腫瘍補助療法のすべて
扉
pp.133
発行日 2021年2月20日
Published Date 2021/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213257
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悪性腫瘍に対する薬物治療の進歩は著しく,進行再発大腸癌においては従来9か月といわれた余命が2年半を越えるに至っている.しかし,進行再発固形悪性腫瘍に対する薬物療法はあくまで延命を狙ったものであり,より高い確率での治癒をめざす補助化学療法の重要性は少しも失われていない.術後補助化学療法においては,難攻不落とされていた膵癌や胆管癌においても有効な治療法が開発される一方,胃癌,大腸癌においては,より効果の高いレジメンの追求ばかりでなく,治療効果は同等でもQOLの優れた治療開発も行われている.一方,薬物療法単独,あるいは放射線と組み合わせた術前補助療法が確立している臓器も存在する.固形悪性腫瘍の補助療法は外科医が施行することが多く,最新の補助療法に関する知識は,臨床においても,また専門医試験等においても必須となっている.本特集では,悪性腫瘍の補助療法について,外科医が実施することを念頭に,各臓器の補助療法のエキスパートの方々に解説していただいた.
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