増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル
Ⅲ章 術式別の術前・術中・術後管理
小腸・大腸
小腸大量切除術(SMA閉塞症を中心に)
天野 邦彦
1
,
山本 瑛介
1
,
石田 秀行
1
Kunihiko AMANO
1
1埼玉医科大学総合医療センター消化管・一般外科
pp.142-146
発行日 2019年10月22日
Published Date 2019/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212682
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小腸大量切除が必要となりうる疾患としては,上腸間膜動脈閉塞症(superior mesenteric artery occulusion:SMAO)や非閉塞性腸間膜虚血(non-occlusive mesenteric ischemia:NOMI),絞扼性イレウスに伴う腸管壊死が緊急性の高い疾患として挙げられる.また,広範な癒着性イレウスや巨大な腹腔内腫瘍性病変の切除時,炎症性腸疾患(特にクローン病により小腸切除を繰り返す場合など),腹部外傷の場合などでも結果として小腸大量切除が必要となる可能性がある.
今回,小腸大量切除となる疾患の中では最も日常診療で遭遇することが多いと思われるSMAOを中心に術前・術中・術後管理について述べる.
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