Japanese
English
臨床報告
緊急手術での脾摘を要したヘアリー細胞白血病の巨脾の1例
A case of hairy cell leukemia with giant splenomegaly which needed urgent splenectomy
今野 文博
1
,
安斎 実
1
,
高橋 梢
1
,
並木 健二
1
,
高橋 太郎
2
,
坂元 和宏
3
Fumihiro KONNO
1
1大崎市民病院外科
2大崎市民病院血液内科
3大崎市民病院病理
キーワード:
hairy cell leukemia
,
巨脾
,
下大静脈症候群
Keyword:
hairy cell leukemia
,
巨脾
,
下大静脈症候群
pp.1127-1132
発行日 2019年9月20日
Published Date 2019/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212607
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要旨
症例は37歳,女性.主訴は腹満,腹痛,下肢浮腫,頻尿などで,仰臥位になると下大静脈症候群に陥るため,当初は左側臥位で軽減させて過ごしていた.白血球増多と巨大な脾腫から血液内科で精査途中,症状の悪化や脾機能亢進による高度貧血と血小板減少が認められ,その血球貪食から輸血や血小板輸血でもデータの改善が得られなかった.これらを鑑み,緊急に脾摘を行ったほうがよいと判断し巨脾を開腹摘出した.大きさは38×21×9 cmで重さ3,800 gの脾臓であった.結果,症状は改善し組織的にもhairy cell leukemiaの診断に至った.緊急手術後の輸血で速やかに貧血と血小板減少を改善させることもできた.
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