Japanese
English
臨床報告
日本住血吸虫症を伴った胃癌切除の2例
Two resected cases of gastric carcinoma infected with Schistosomiasis Japonica
熊谷 祐
1
,
坪井 一人
1
,
谷島 雄一郎
1
,
良元 和久
1
,
梶本 徹也
1
,
柏木 秀幸
1
Yu KUMAGAI
1
1富士市立中央病院外科
キーワード:
胃癌
,
日本住血吸虫症
Keyword:
胃癌
,
日本住血吸虫症
pp.86-90
発行日 2017年1月20日
Published Date 2017/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211488
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要旨
外科手術後,検体から日本住血吸虫症(以下,日虫症)が確認された胃癌の2例を経験した.症例1は84歳,男性.もともと腹部超音波検査にて日虫症が疑われ経過観察中であったが,貧血精査で早期胃癌を認め腹腔鏡補助下胃全摘術を施行した.病理組織結果はpT2(MP)N0M0, pStageⅠBで,胃ならびに摘出リンパ節より多数の日虫症卵を認めた.症例2は79歳,女性.進行胃癌に対して腹腔鏡補助下胃全摘術を施行した.病理組織結果はpT3(SS)N2M0, pStageⅢAで,摘出リンパ節より日虫症卵を認めた.日虫症の既感染による消化器病変は稀であり,近年報告例が散見されているものの,大腸・虫垂・肝が多く,胃は極めて稀であるため報告する.
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