Japanese
English
臨床報告
CTにて診断しえたPTPによるS状結腸憩室穿孔の1例
A case of sigmoid colon perforation due to aspiration of a press-through package aspiration
杉浦 謙典
1
,
藤田 昌久
1
,
石川 文彦
1
,
新田 宙
1
,
伊藤 博
1
Kensuke SUGIURA
1
1深谷赤十字病院外科
キーワード:
press through package
,
大腸憩室穿孔
Keyword:
press through package
,
大腸憩室穿孔
pp.81-85
発行日 2017年1月20日
Published Date 2017/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211487
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要旨
press through package(PTP)による高齢者の誤飲事故は少なくない.症例は74歳の女性.間欠的な下腹部痛を主訴に前医を受診し,大腸穿孔を疑われ当科を紹介受診した.入院時のCTにてS状結腸憩室の被覆穿孔および膿瘍形成と診断した.全身状態は落ち着いており,保存的治療を行う方針とした.第17病日のCTにて膿瘍腔の縮小を認めたが,入院時CTと同じ部位のS状結腸に異物を認め,PTPによる憩室穿孔と診断した.第20病日にS状結腸切除術を施行した.穿孔した憩室にPTPの嵌入を認めた.PTPによる大腸憩室の穿孔は稀である.高齢者の消化管穿孔では,PTP誤飲による可能性も念頭において,画像の読影を行うことが必要である.
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