病院めぐり
塩竈市立病院外科
福原 賢治
1
1塩竈市立病院外科
pp.1537
発行日 2016年12月20日
Published Date 2016/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211459
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塩竈(しおがま)市立病院は仙台市東部に隣接する塩竈市あります.塩竈市は日本三景「松島」の島々の大半を有し,塩竈神社の門前町,みなと町として発展してきました.開院は昭和20年で,この地域唯一の公立病院として,塩竈市,多賀城市,松島町.七ケ浜町.利府町を合わせた2市3町,約19万人を診療対象にしています.5年前の東日本大震災は東北地方の太平洋側を中心に甚大な被害を及ぼしましたが,松島湾が自然の防潮堤になり,沿岸部としては比較的被害の少なかった地域でした.また病院は高台にあり,老朽化した病棟も耐震工事を終えたばかりで倒壊を免れ,震災直後から診療を再開しました.
昭和61年に225床あった病床は,総務省の推進する自治体病院改革プランにより,平成21年4月,161床に縮小されました.地域の高齢化が進むなか,厚労省の推進する地域包括ケアシステムをいち早く取り入れ,平成25年11月に在宅療養支援病院の認定を受けました.また平成27年6月には地域包括ケア病棟を稼働させ,医療型療養病棟を含めて,地域住民の幅広いニーズに応える病棟体制にしました.一方で年間1,000件以上の救急搬送を受け入れ,3,000件の内視鏡検査を行い,救急,消化器癌,高齢者医療を3本の柱に,「信頼,貢献,誠意」の院是のもと,近隣医療機関との連携強化を図っています.
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