病院めぐり
越谷市立病院外科
松本 文夫
pp.1264
発行日 2002年9月20日
Published Date 2002/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904971
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越谷市は埼玉県の東南部に位置し,都心から25km程の距離にあります.首都圏の衛星都市でもあり,人口も31万人を超えています.東武伊勢崎線越谷駅の東口から市役所を過ぎ,市民の散歩コースとなっている元荒川を渡り,しばらく行くと市立病院が見えてきます.越谷市立病院は昭和51年に開院され,当地域の医療充実の一翼を担ってきました.平成10年には増改築が完成し,現在ベッド数481床の総合病院となっています.平成9年には厚生省より,臨床研修病院に指定されています.
当外科では,消化管疾患,肝胆膵疾患,乳腺疾患を中心に,他の一般外科や胸腔鏡手術を行っています.昨年度の入院患者手術総数は700例でした.悪性疾患では食道癌8例,胃癌64例,大腸癌96例,肝胆膵癌21例,乳癌53例などが主な疾患でした.胃早期癌に対する幽門温存胃切除,胸部食道癌に対する胸腔内吻合法などを症例に応じて積極的に取り入れています.肝胆膵疾患ではハーモニックスカルペルの応用や膵管空腸吻合の工夫などにより安全な手術を目指しています.また,病理医や放射線科医との協力のもとで乳房温存療法も増加しています.良性疾患では胆石症が多く,年間90例を腹腔鏡下に手術しており,総胆管結石に対する腹腔鏡下手術も積極的に行っています.その他,急性虫垂炎91例,ヘルニア106例,気胸に対する胸腔鏡下手術16例,消化管穿孔,肛門疾患などが主な疾患でした.
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