病院めぐり
宇陀市立病院外科
瀧 順一郎
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1宇陀市立病院外科
pp.1243
発行日 2008年9月20日
Published Date 2008/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102262
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宇陀市は,去る平成18年1月1日に奈良県宇陀郡大宇陀町,菟田野町,榛原町,室生村の3町1村が合併した人口約39,000人の市です.奈良県の北東部に位置しており,基幹産業である農林業をはじめ,吉野葛など伝統的な食品の製造や毛皮革産業など特徴ある地場産業が盛んです.また,遥かなる悠久の歴史を紐解けば古事記や日本書紀にさかのぼり,神武天皇による建国説話の舞台となっているとともに,「ひがしの野に かぎろひの立つみえて かえりみすれば 月かたぶきぬ」という柿本人麻呂の句の詠まれた大宇陀町のかぎろひの丘や,女人高野の名で知られる室生寺をはじめ,旧城下町や宿場町の風情を今に伝える歴史街道の町並みなど,数多くの歴史文化資源を有しています.さらには,大和高原と呼ばれる高原地帯と室生・赤目・青山国定公園の一部を形成しており,清流と緑豊かな美しい自然のなかで,四季を通じてふるさとの風景が訪れる人に憩いとやすらぎを与えてくれます.
当院は昭和29年に6診療科,病床数20床で榛原町立病院として開院しました.平成元年に榛原総合病院に名称変更し,平成16年の創立50周年を経て,平成18年の市町村合併に伴い,現名称に名称変更となりました.現在は病床数13診療科,199床を標榜しています.昨年度,日本医療機能評価機構が実施する病院機能評価を受審し,認定されました.さらにDPCの導入および新病院建設に向けて邁進中ですが,昨今の臨床研修医制度の導入に伴い,連携する奈良県立医科大学からの医師派遣がままならず,泌尿器科,耳鼻科,放射線科,小児科と常勤医師が不在となっており,縮小を余儀なくされています.
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