Japanese
English
臨床報告
鼠径ヘルニア偽還納に対して腹腔鏡下に腸管整復とヘルニア修復(TAPP)を施行した1例
A case of inguinal hernia reduction en masse treated surgically with transabdominal pre peritoneal repair after laparoscopic bowel reduction
三上 和久
1
,
古田 浩之
1
,
中村 崇
1
,
齊藤 典才
1
Kazuhisa MIKAMI
1
1石川勤労者医療協会 城北病院外科
キーワード:
偽還納
,
鼠径ヘルニア
,
腹腔鏡手術
Keyword:
偽還納
,
鼠径ヘルニア
,
腹腔鏡手術
pp.351-355
発行日 2016年3月20日
Published Date 2016/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211119
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要旨
患者は73歳,男性.左鼠径部の膨隆と腹痛にて救急外来を受診し,鼠径ヘルニア嵌頓の診断にて用手還納された.しかし翌日にも嘔気が続いたため腹部CTを行い,鼠径ヘルニア偽還納と診断して緊急腹腔鏡手術を施行した.手術は腹膜絞扼輪の切開開大にて嵌頓腸管を整復し,TAPPにてヘルニア修復を行った.比較的稀な疾患であるヘルニア偽還納は,鼠径法や大腿法では診断や手術操作が困難で,開腹手術が行われることが多い.しかし腹腔鏡の高い診断力を活かすことで,低侵襲にて十分な手術操作を行うことが可能であり,有用な術式であると考えられた.
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