FOCUS
日本人女性の乳癌に対するMRI/MDCTガイド乳房部分切除
榊原 雅裕
1
,
長嶋 健
1
,
宮崎 勝
1
Masahiro SAKAKIBARA
1
1千葉大学大学院臓器制御外科
pp.200-205
発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211083
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はじめに
●乳癌手術の背景が大きく変化している
乳癌に対する手術の背景が大きく変化している.形成外科的「乳房再建手技」の普及と「遺伝性」乳癌の診断拡大,そしてMRIやMDCTによる乳癌の「広がり診断」の進歩など,乳癌手術を取り巻く環境が近年急速に進歩した.そしてこれらの新しい背景は,これまで乳癌の外科治療において中心的役割を果たしてきた乳房部分切除手術(乳房温存手術)にも必然的な進化を求めている.本稿では,新しい背景の中での乳癌,特に日本人女性の乳癌への外科的マネージメントを再考し,その後に筆者らが実践しているMDCTを用いた「乳房部分切除の術前整容性予測」による客観的な術式選択(乳房部分切除vs全摘再建),そしてそれに連動する「MRI/MDCTガイド乳房部分切除」の手術法や成績を紹介する.
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