Japanese
English
臨床報告
腸重積症を呈した腺腫を伴う早期空腸癌の1例
A case of early jejunal cancer with adenoma presenting as intussusception
千田 峻
1
,
松本 進
1
,
井上 典夫
1
,
竹之下 誠一
2
Shun CHIDA
1
1北福島医療センター消化器科
2福島県立医科大学器官制御外科
キーワード:
空腸癌
,
腸重積症
,
早期癌
Keyword:
空腸癌
,
腸重積症
,
早期癌
pp.1419-1422
発行日 2015年11月20日
Published Date 2015/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211002
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は66歳,女性.腹痛・嘔吐を主訴に当院救急外来を受診した.腹部CTにて空腸腫瘍を先進部とした腸重積症と診断した.腸管の血流障害は認めず待機的に手術を行った.Treitz靱帯から5 cmの空腸に腫瘍を触知し,それを先進部とし5 cm重積しており,用手整復したのちに小腸部分切除を施行した.標本では2つのIsp型腫瘍が存在した.肛門側腫瘍は腺腫成分を伴う深達度mの径28 mmの高分化型腺癌であり,口側腫瘍は径28 mmの腺腫であった.同一標本において癌と腺腫が存在し,小腸においてもadenoma-carcinoma sequenceによる発癌理論が示唆される症例を経験した.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.