Japanese
English
臨床報告
甲状腺乳頭癌膵転移の1切除例
A case of resected pancreatic metastasis from a papillary thyroid carcinoma
加納 俊輔
1
,
桐山 正人
1
,
萩野 茂太
1
,
経田 淳
1
,
岩田 啓子
1
,
高川 清
2
Shunsuke KANO
1
1黒部市民病院外科
2黒部市民病院臨床検査科
キーワード:
甲状腺癌
,
乳頭癌
,
膵転移
,
FDG-PET
Keyword:
甲状腺癌
,
乳頭癌
,
膵転移
,
FDG-PET
pp.1403-1408
発行日 2015年11月20日
Published Date 2015/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210999
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要旨
症例は77歳の女性.4年前に甲状腺乳頭癌に対して,気管合併切除を伴う甲状腺右葉峡切除術が施行された.2年後に多発性肺転移が出現したが,以後の画像所見で著変なく,経過観察となった.術後3年目のPET-CT検査で膵頭部にFDG集積を伴う腫瘍を指摘され,甲状腺癌の膵転移が疑われた.肺病変に変化がなく膵病変が徐々に増大するため,膵原発の腫瘍を完全には否定できず,膵頭十二指腸切除術を施行した.腫瘍は膵頭体部境界に局在し被膜を有する1.5 cm大の結節性病変で,組織学的に甲状腺乳頭癌の転移と診断された.甲状腺癌の膵転移切除例の報告は非常に稀で,国内外合わせて20例の報告を認めるのみである.これら症例に自験例を加えた21例で,臨床病理学的さらに膵切除後の予後に関し検討を加え,手術適応に関して考察したので報告する.
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