昨日の患者
苦渋の判断
中川 国利
1
1宮城県赤十字血液センター
pp.1229
発行日 2015年10月20日
Published Date 2015/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210899
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超高齢社会となり,嚥下障害患者さんに対する胃瘻造設が激増しつつある.しかしながら嚥下障害が回復する見込みがない患者さんでは,人工呼吸器装着と同様に単なる延命治療にすぎないことが問題となっている.苦渋の判断で,尊厳死を選択した患者さんを紹介する.
70歳代後半のMさんは,20年ほど前に大腸癌で結腸右半切除を行った.術後経過は良好であったが,3年前に脳梗塞を罹患し介護施設に入所していた.そして誤嚥性肺炎を伴う腸閉塞をきたして入院した.
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