Japanese
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臨床研究
当院での腹腔鏡下脾臓摘出術の検討—術後門脈血栓症の治療と予防について
Evaluation of the clinical safety and problems associated with laparoscopic splenectomy
飯田 拓
1
,
寺嶋 宏明
1
,
内田 洋一朗
1
,
上田 修吾
1
,
金澤 旭宣
1
Taku IIDA
1
1公益財団法人田附興風会北野病院消化器センター外科
キーワード:
腹腔鏡
,
脾臓摘出術
,
門脈血栓症
Keyword:
腹腔鏡
,
脾臓摘出術
,
門脈血栓症
pp.340-343
発行日 2015年3月20日
Published Date 2015/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210682
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要旨
[目的]腹腔鏡下脾臓摘出術の安全性と問題点を検討した.[対象]2008年4月〜2013年9月に当科で施行した腹腔鏡下脾臓摘出術(用手補助下8例を含む)19例の治療成績につき検討した.[結果]術後出血や膵液瘻などの術後合併症は認めなかった.門脈血栓症(PVT)が5例(26.3%)に発症したが,全例とも保存的治療で軽快した.PVT発症例の摘出脾臓重量は,PVT未発症例より有意に大きかった(257 g vs. 435 g,p<0.05).[結語]腹腔鏡下脾臓摘出術は定型化された標準術式であるが,巨大脾腫症例においては術後PVT発症のリスクを念頭においた周術期管理が必要である.
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